診療案内と治療実績

 

症例数・治療実績

腎炎、ネフローゼ、高血圧、急性腎不全、慢性腎不全、透析療法、糖尿病や膠原病などを含む全身性疾患に伴う腎臓疾患など、腎臓疾患全般の専門総合診療を担当しております。栄養科との共同で行うきめこまやかな食事療法(低蛋白食、塩分制限食)により、腎機能障害進行の阻止・遅延効果が確立していましたが、近年では腎機能の低下遅延が期待されるSGLT2阻害薬などの併用により透析導入のさらなる遅延効果も得られています。
2022年度の年間のべ外来患者数は約13,800人、年間の入院患者は6,600人(新規372名)です。腎炎に対する治療は、国際的かつわが国におけるエビデンスに基づいた治療の選択・実践を十分なインフォームド・コンセントのもと行っています。IgA腎症に対しては、扁桃摘出術施行後にステロイドのパルス療法を併用する治療を積極的に取り入れており(年間10~15名)、良好な治療効果を得ています。難治性ネフローゼ症候群などには、積極的な免疫抑制剤の投与やLDLアフェレーシスの併用も取り入れ、膠原病に伴う腎炎や急速性進行性糸球体腎炎(RPGN)に対しては血漿交換療法も行っています。重症下肢虚血に対する吸着療法(レオカーナ)も循環器内科と連携して当科で実施しています。

血液透析のみでなく、腹膜透析(PD)を含めた透析導入患者も多く(年間80名以上)、血液透析を導入した患者さんには、家から通いやすい場所などご希望にそった透析施設をご紹介しています。腹膜透析に関しては導入後も外来で管理し、現在約30人の腹膜透析患者さんが通院しております。また救命救急センターに医師を派遣し、各種急性血液浄化療法も行っています。

特殊外来として慢性腎臓病の状態や治療内容、CKM(保存的腎不全治療)を含む療法選択外来として機能する慢性腎臓病外来、遺伝性疾患である多発性嚢胞腎外来(ADPKD外来)や関節リウマチ、全身性エリテマトーデスを中心とした膠原病外来も行っております。

腎疾患診断のための腎生検はベッドサイドで行う超音波下経皮的腎生検を年間約40例行っております。コンピューター画像解析装置を備えた光学顕微鏡、免疫染色のみならず電子顕微鏡による総合的な迅速かつ正確な診断を行っています。腎生検施行においては安全性の確保を最優先しており、超音波経皮的腎生検の施行が困難な患者さんに対しては、開放腎生検を泌尿器科と協力して行っています。

血液透析のための内シャント造設術は再建術を含め年間約50~60例行なっています。血液透析導入後に狭窄をきたした内シャントに対する血管造影検査(DSA)、経皮血管形成術(PTA)も当科医師を中心に放射線科とも連携して実施しています。
腹膜透析患者に使用する腹膜透析カテーテルの挿入術や抜去術も当科で行なっており、腹膜透析カテーテルの位置異常が生じた際には、当科での整復術や外科に依頼して腹腔鏡下で整復などにより対応しています。

Clinical Indicator:http://www.showa-u.ac.jp/SUHF/CI/specialty/jinzou.html

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